小学生の卒業式で袴を着せることについて、教えてください。

卒業式袴着崩れvolunteerに携わらせていただいて、ご自分たちでお着付けされたと仰るお子様へのお直しで多いものは下記3点です。

  • 式前:前の紐が緩む、ほどける
  • トイレに行った後、袴がおちる、太もも付近に違和感
  • 式中、後:袴が緩む、落ちる

「先生、袴直してください。」という事態になる事も避けたいですし、仮にそう希望しても多くが難しい事のようです。こういった懸念事項は、保護者様もお子様本人にとっても、せっかくのお式なのに窮屈に感じてしまうかもしれません。大切な卒業式に、苦い想いは大人も子供も避けたいですよね。

もしも親御様がお着物初心者で、人生初お子様袴お着付けをされる場合、それがマジックベルト等で固定する袴であれば、可能な限り着崩れを防ぐために下記ご提案致します。

★Point★

  1. お腹周りに必ず補正用タオルを1枚でも良いから、しっかりと巻き付ける
  2. お子様本人が「ちょっと苦しいかな?」程度の着付けを意識する

【point解説】

  1. あなどるなかれな働きで着崩れ防ぎます。お腹周りに補正用のタオル:一般的な長形のタオル(フェイスタオル)です。隠れるものなので、色柄あり、普段使いされているもので大丈夫です。横長のタオルを更に横長になるよう、半分に畳み、背面で両端が重なるように巻き付けます。お着付け初心者の方でも簡単にできる補正として1枚とのご提案です。よりしっかりした補正内容を知りたい方はYouTubeなどで確認されてください。(当方のZOOMオンラインlessonもご縁があればご利用いただければです。)当方が袴着付けする際は3~5枚程度補正タオルを使うことが多いです。巻き付ける時は仮紐です。紐がない、紐での固定が不安等であれば、例えば医療用のサージカルテープなどでしっかりと固定されてください。タオルの落下防止を留め置かれて下さい。
  2. お子様は大人の想定以上に躍動感ある動きをされる事が多いです。普段着とは違う袴を着ているから、こんな動作は気を付けてねといった動作を行わない事は難しいです。今まで実際に起こった例ですと、男の子さんであれば、階段をいつものようにジャンプで降りる、女の子さんであれば、いつものスカートと同じように少し引っ張り気味に整えて椅子に座ろうとする → 自然と袴が落ちる「圧」を加えます。お着付け直後は「ちょっと苦しいかな?」程度の着付けも、1の補正のタオルが作用してじきに体になじみます。

☆ご参考☆更に対策出来そうな事柄を男女別に考えてみました。

【男の子】羽織を羽織り、袴はマジックベルトや紐の伸縮で着付けするタイプなら、見えない位置にサスペンダーなどを活用されても良いでしょう。

【女の子】前の紐がほどけたら、自分でリボン結びで手直しできるようにされていると心強いですね。トイレに行った後に太もも付近に違和感の原因は長じゅばんやインナーの丈が長めでゴワゴワする為です。予め短めに着用される事をお勧めします。

思い出深い卒業式となりますように。ご参考になれば幸いです。最後までおよみいただきありがとうございます。