はじめに:お客様の素直な疑問と、技術への向き合い方
「ヘアメイク専門でやっている無資格の人の方が、免許を持っている美容師さんよりずっと上手だった」
時折このようなお声を見聞きすることがあります。
「特別な日を、自分が一番綺麗に見える姿で迎えたい」というお客様の純粋なお気持ちを思えば、仕上がりの美しさで評価されるのはごく自然なことだと感じております。
国家資格を持っているからといって、それで完璧というわけではありません。トレンドも、お客様お一人おひとりに似合うスタイルも常に変化します。技術は日々精進し、学び続けなければあっという間に錆び付いてしまいます。
ざっくばらんな私的な言葉選びをしますと、それは私にとっては常に「危機感とのバトル」でございます(苦笑)。それゆえ日々精進の心持ちでおります。
新たなお達しと、変わらない法律の根っこ
実は今年の春先に、厚生労働省から出張美容に関する「新たなお達し(通知)」がありました。
お客様の大切な日をお預かりするプロとして、そして最近の出張美容の現場での話題や、お客様との何気ない会話などを通じても、これは真正面から真摯に向き合うべき重要な事柄だと感じ、心意気を込めてこの記事を綴っています。
(※私自身は法律の専門家ではないため、詳細につきましては厚生労働省のこちらのページをご参照願います。
厚生労働省:理容師・美容師免許について)
このお達しで、美容の法律の根幹が新しく変わったわけではありません。根っことなるルールは、実は昭和の時代から一貫しています。
【美容師法(昭和32年制定)】
第2条第1項:この法律で「美容」とは、パーマネントウエーブ、結髪(けっぱつ)、化粧等の方法により、容姿を美しくすることをいう。
第6条:美容師でなければ、美容を業としてはならない。
国家試験受験時に頑張って学んだこの文面。当たり前のことではありますが、とても重みがあります。
とはいえ、一般的にはあまり広く知られていない側面でもあると感じましたので、あえて添えさせていただきます。
首から上の容姿を美しく整える行為(ヘアセットやメイク)をお仕事としてご提供することは、「美容師免許を持った者でなければ行ってはいけない」と、昔から明確に定められており、これは有料・無料を問わず法律で禁止されています。
コンプライアンス(法令順守)が厳しく叫ばれる昨今、今回の新たなお達しはそうした社会の流れに即したものだと感じます。それと同時に、国が私たち「国家資格を持つプロフェッショナル」の専門領域としての誇りと責任を、改めて明確に保護してくれたものなのではと、一人の技術者として受け止めています。
知ることで変わる、プロとしての責任
今回のお達し(今年の3月末に厚労省が全国の自治体に向けて発出したもの)の中で、私がまず知って驚いたのがこちらです。
【出張理容・出張美容に関する衛生管理要領の一部改正について】
「出張理容・出張美容を行う際には、理容師又は美容師であることを証明するもの(免許証の本証又は写し)を持参し、利用者等から求めがあった場合にはそれを提示すること。」
(公式PDF文書はこちら より引用)
「え、そうなの!?」と驚きつつも、すぐさま行動に移しました。自分の美容師免許証を名刺サイズに縮小コピーし、パウチして携帯用を作ったのです。

今では現場に向かう際、必ずこれを持ち歩いています。
国や厚生労働省が時代に合わせて改めてルールの徹底を呼びかけているのも、きっと「お客様の安全と安心を何より大切に守るため」なのだと、私は一人の技術者として受け止めております。
万が一、施術中にお客様の肌にアイロンが触れてしまったり、大切なお着物を汚してしまったりした場合。当店では万が一に備え「賠償責任保険」にしっかりと加入しております。
私自身は保険の専門家ではございませんので、あくまで見聞きした情報をご参考までに添えさせていただきますが、無資格での施術は美容師法に抵触してしまうため、万が一事故が起きた際に「せっかく何らかの保険に入っていても、法令違反とみなされて保険が適用されない(補償が下りない)」というケースがあるそうです。結果的に、お客様を大きなリスクに晒してしまうことになりかねません。
このお話を見聞きした時、「国家資格という法律の土台があって、初めて保険というお守りが使えるんだ」と、私自身も改めて身が引き締まる思いがしました。
めいりんやの約束:安全という土台の上にある技術
一生に一度の七五三や、成人式、ご結婚式。
そんな『絶対に失敗できない、かけがえのない大切な日』だからこそ、お客様の余計な不安やリスクに繋がる要素は、事前に全力で回避したいと考えております。
代表である私自身が、一級着付け技能士と美容師免許という国家資格に基づいた知識や衛生管理を大切にしているのは、それがお客様をお守りする「大切なお約束(土台)」だと考えているからです。
資格に基づいた大切なルールと、万が一の備え。こうした土台をきちんと整えておくことで、はじめて私たちも安心してお客様の笑顔を引き出すお手伝いができると思っております。
「安心できる本物のプロに頼んでよかった」
そう言っていただけるよう、これからも法令順守という当たり前のことを徹底しながら、技術のアップデートを続けてまいります。大切な日の準備でご不安なことがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。




