夏祭りの装いは、浴衣だけではありません。

夏祭りの装いは、浴衣だけではありません。

【脱マンネリ!】夏祭りは浴衣以外の着物で差をつける!種類・選び方・涼感コーデ術を徹底解説

「夏祭りといえば浴衣だけど、毎年同じじゃつまらない…」「今年はちょっと大人っぽく、周りと差がつくおしゃれを楽しみたい!」

そんなあなたに朗報です!夏祭りの装いは、浴衣だけではありません。実は、浴衣以外にも夏に楽しめる素敵な着物がたくさんあるんです。涼やかで粋な着物を選べば、いつもの夏祭りがもっと特別な思い出になるはず。

でも、「浴衣以外の着物ってどんな種類があるの?」「夏に着物なんて暑くない?」「コーディネートが難しそう…」と不安に思うかもしれませんね。

ご安心ください!この記事を読めば、

  • 夏祭りに着ていける浴衣以外の着物の種類とそれぞれの特徴
  • 自分にぴったりの夏の着物の選び方
  • 涼しく快適に過ごすための着こなし術と暑さ対策
  • 周りと差がつくおしゃれなコーディネートのポイント
  • 知っておきたい夏祭りでのマナーや注意点

などがすべて分かります。さあ、今年は浴衣以外の着物スタイルに挑戦して、ワンランク上のおしゃれで夏祭りを満喫しましょう!

1. 浴衣だけじゃない!夏祭りに着ていける涼やかな着物たち

「浴衣以外の着物」と聞いても、具体的にどんなものがあるのかピンとこない方も多いかもしれませんね。まずは、夏祭りに適した代表的な着物の種類と、浴衣との違いを見ていきましょう。

大きな違いとして、浴衣は基本的に肌着の上に直接着ますが、これから紹介する着物の多くは「長襦袢(ながじゅばん)」という着物用の下着を中に着るのが一般的です 。これにより、浴衣よりも少しきちんとした印象になります。  

1.1. 軽やかで動きやすい「単衣(ひとえ)」の着物

  • 特徴: 通常、着物には裏地が付いていますが、「単衣」は裏地のない一枚仕立ての着物です 。そのため、軽くて動きやすく、見た目にも涼しげです。  
  • 着用時期: 本来は6月や9月の季節の変わり目に着られますが、最近は気候に合わせて5月の暑い日や、残暑が厳しい時期にも柔軟に楽しまれています 。  
  • 素材: 透け感の少ない木綿や紬、ポリエステルなど様々です。
  • 夏祭りでのポイント: 浴衣よりも少しきちんと感がありつつ、気軽に着られるのが魅力。柄や素材を選べば、カジュアルな夏祭りにもぴったりです。

1.2. 見た目も着心地も涼やか「薄物(うすもの)」の着物

7月・8月の真夏に着られる、透け感のある生地で作られた着物の総称です 。風通しが良く、涼しさを追求した夏の代表的な着物です。  

  • 絽(ろ):
    • 特徴: 生地全体に絽目(ろめ)という隙間が横縞のように織り出されており、通気性に優れています 。程よい透け感があり、上品な印象です。  
    • : フォーマルな場面で着られることも多いですが、小紋柄などカジュアルな絽の着物なら夏祭りにも適しています 。  
    • 夏祭りでのポイント: 上品な涼やかさを演出したい方におすすめ。少し改まった雰囲気の夏祭りや、夕涼みデートにも。
  • 紗(しゃ):
    • 特徴: 絽よりもさらに生地全体の目が粗く、透け感が強いのが特徴です 。非常に軽く、風通しが良いので、盛夏に最適です。  
    • : カジュアルからセミフォーマルまで。絽よりくだけた印象になります 。  
    • 夏祭りでのポイント: とにかく涼しく過ごしたい方、見た目にも軽やかさを重視したい方に。
  • 麻(あさ):
    • 特徴: 天然素材ならではのシャリ感と張りのある風合いが特徴で、肌にまとわりつきにくく、非常に涼しい着心地です 。吸湿性・速乾性にも優れ、自宅で洗濯できるものが多いのも魅力です 。  
    • : カジュアルな着物として扱われます 。  
    • 夏祭りでのポイント: 汗をかきやすい夏祭りに最適。気兼ねなく着られて、自然体のおしゃれを楽しめます。

1.3. さらりと快適「木綿(もめん)」の着物

  • 特徴: 木綿の着物にも様々な種類があり、特に「阿波しじら織」などは、生地表面の凹凸(シボ)によって肌に触れる面積が少なく、さらりとした着心地で夏にも人気です 。通気性も良く、自宅で手入れしやすいものが多いです。  
  • 着用時期: 単衣仕立てで通年着られるものもありますが、阿波しじらのように特に春夏に適した木綿もあります 。  
  • 夏祭りでのポイント: 普段着感覚で気軽に着られ、浴衣に近い親しみやすさがあります。レトロモダンな柄なども豊富です。

2. 夏祭りに何を着る?シーンと素材で選ぶ、あなただけの一着

浴衣以外の着物にも色々種類があることが分かりましたね。では、実際に夏祭りに着ていく一着を選ぶには、どんな点に注目すれば良いのでしょうか?

2.1. どんな夏祭り?誰と行く?シーンをイメージしよう

  • 昼間の縁日や屋台巡り: 動きやすく、多少汚れても気になりにくい麻や木綿の着物がおすすめです。単衣のカジュアルな小紋も良いでしょう。
  • 夜の花火大会: 少し暗がりでも映える、明るめの色や夏らしい柄の薄物(絽や紗)が素敵です。しっとりとした大人の雰囲気を演出できます。
  • 友人同士でワイワイと: 気軽な麻や木綿、遊び心のある柄の単衣や紗の着物で、思い切り楽しみましょう。
  • 大切な人とのデート: 上品な絽の小紋や、涼しげな色柄の紗の着物で、いつもと違う自分を演出してみては?
  • 少しおしゃれな会場でのイベント: カジュアルすぎない単衣の着物や、品の良い絽の着物などが適しています。

2.2. 涼しさ?お手入れ?素材選びのポイント

  • 涼しさ最優先なら: 麻、紗がおすすめです 。特に麻は肌離れが良く、汗をかいても快適です。  
  • 上品さも欲しいなら: 絽の着物が良いでしょう。透け感が程よく、夏らしい品格があります 。  
  • お手入れのしやすさ重視なら: 麻や木綿、ポリエステル素材のものがおすすめです 。自宅で洗濯できると、汗をかく夏には特に助かります。  
  • 浴衣からのステップアップなら: 麻や木綿の着物は浴衣に近い感覚で着やすく、挑戦しやすいでしょう 。絽や紗の小紋も、浴衣とは違う特別感を味わえます。  

「毎年浴衣を着ていたけれど、そろそろ本格的に着物を着てみたい」という方にとって、夏祭りは絶好のデビューチャンスです 。絽や紗、麻などの夏の着物に挑戦して、新しい自分を発見してみませんか?  

3. 涼やか&おしゃれ!夏の着物コーディネート術

夏の着物を選んだら、次はコーディネートです。色柄や小物合わせで、涼しげで自分らしいスタイルを作り上げましょう。

3.1. 見た目も涼やか!色選びのコツ

  • 寒色系でクールダウン: 水色、薄紫、ミントグリーンなどの寒色系は、見た目に涼しさを与えてくれます 。  
  • 白ベースで爽やかに: 白や生成りベースの着物は、レフ板効果で顔周りを明るく見せ、清潔感と涼やかさを演出します 。  
  • パステルカラーで優しく: 淡いピンクやイエローなどのパステルカラーも、夏の日差しに映えて優しい印象を与えます 。  
  • パーソナルカラーを意識: 自分に似合う色を選ぶと、肌がきれいに見え、より魅力的な着こなしになります 。  

3.2. 季節感をまとう!柄選びの楽しみ

  • 夏らしいモチーフ: 朝顔、紫陽花、撫子、鉄線、金魚、花火、流水、トンボなど、夏を象徴する柄は季節感たっぷりでおすすめです 。  
  • 古典柄も素敵: 吉祥文様や有職文様など、季節を問わない古典柄も、夏の着物に取り入れると上品な印象になります 。  
  • 季節を先取り: 桔梗や萩など、少し秋の気配を感じさせる柄を先取りするのも、おしゃれ上級者のテクニックです 。  
  • 無地やシンプルな柄: 帯や小物で遊べるので、コーディネートの幅が広がります。

3.3. 帯合わせで印象チェンジ

  • 夏素材の帯を: 着物と同様に、帯も夏用のものを選びましょう。麻、紗、絽などの素材の帯は、見た目にも涼やかで、着物との相性も抜群です 。  
  • 半幅帯でカジュアルに: 浴衣にも使われる半幅帯は、結び方も比較的簡単で、カジュアルな夏の着物スタイルにぴったりです 。兵児帯(へこおび)も可愛らしい印象になります 。  
  • 名古屋帯で少しきちんと: 夏素材の名古屋帯を合わせると、半幅帯よりも少しきちんとした印象になります。お太鼓結びなどで、大人っぽい着こなしを楽しめます 。  
  • 色合わせのポイント: 着物と帯の色にコントラストをつけると、メリハリのあるおしゃれなコーディネートになります 。同系色でまとめる場合は、素材感の違いで変化を出すと良いでしょう。  

3.4. 小物使いで個性をプラス!

  • 半衿(はんえり): 長襦袢の衿に付けるもので、顔周りの印象を左右します。絽や麻などの夏用素材を選びましょう 。白が基本ですが、淡い色や涼しげな刺繍入りのものもおしゃれです。  
  • 帯揚げ(おびあげ)・帯締め(おびじめ): 帯周りを彩る大切なアクセント。こちらも絽やレース素材など、夏らしい涼しげなものを選びましょう 。ガラスの帯留めなども夏にぴったりです。  
  • 履物: 夏用の草履(パナマ、麻、ラフィア素材など)がおすすめです 。素足に下駄を合わせるのも、カジュアルな着こなしならOKです。  
  • バッグ: かごバッグや竹細工のバッグ、麻素材のバッグなど、涼しげな素材のものが夏らしくて素敵です 。巾着も夏祭りらしい雰囲気が出ます。  
  • 髪飾り: かんざし、つまみ細工、ガラスやシェル素材のヘアアクセサリーなど、涼やかで夏らしいデザインを選びましょう 。生花は花嫁さんの特権なので避けましょう。  
  • 扇子: おしゃれな扇子は、見た目のアクセントになるだけでなく、暑さ対策にもなる優れものです 。  

4. 暑さなんて怖くない!夏の着物を快適に着こなすための完全対策ガイド

「夏に着物なんて、暑くて大変そう…」そう思っている方も多いはず。でも、大丈夫!しっかり対策すれば、夏の着物もずっと快適に楽しめます。

4.1. 着付け前のひと工夫で差をつける

  • 部屋を涼しく: 着付けを始める前に、エアコンで部屋をしっかり冷やしておきましょう 。  
  • 汗対策は念入りに: 制汗剤を塗ったり、ベビーパウダーを汗をかきやすい部分(首筋、胸元、背中、帯の下など)にはたいておくと、肌がサラサラに保てます 。  

4.2. 見えない部分こそ重要!下着と補正の選び方

  • 夏用の肌着・長襦袢: 吸汗性・速乾性に優れた麻や綿絽、高機能素材の和装用肌着や長襦袢を選びましょう 。肌に直接触れるものなので、素材選びは特に重要です。  
  • 補正は通気性重視: タオルで補正をする場合、熱がこもりやすいので、ガーゼや麻素材のものを使うのがおすすめです 。薄手の補正パッドなども活用しましょう。  
  • 秘密兵器!保冷剤: 小さめのジェルタイプの保冷剤をガーゼなどで包み、帯の間や背中、脇の下などにそっと忍ばせると、ひんやりと気持ちよく過ごせます 。  

4.3. 着付け小物も夏仕様にチェンジ

  • 帯板・帯枕: ヘチマ素材やメッシュ素材のものは通気性が良く、帯周りの熱気を逃がしてくれます 。  
  • 衿芯: 夏用のメッシュタイプなど、少しでも涼しく感じられるものを選びましょう。
  • 伊達締め: こちらもメッシュ素材のものがあります 。  

4.4. 外出時のマストアイテム

  • 日傘: 直射日光を避けるだけで、体感温度はかなり変わります 。  
  • 扇子・うちわ: こまめに風を送って涼をとりましょう 。  
  • ハンカチ・手ぬぐい: 汗を拭くために必須。複数枚あると安心です。
  • 冷却スプレー・シート: 首筋などに使うと、一時的にひんやり感が得られます。
  • 虫よけグッズ: 屋外のイベントでは忘れずに 。  

5. 夏祭りで着物を楽しむためのマナーと心得

浴衣以外の着物で夏祭りに行く場合、いくつか心に留めておきたいポイントがあります。

  • 動きやすさを考慮: 人混みの中を歩いたり、長時間過ごしたりすることを考え、動きやすい着付けや草履を選びましょう。
  • 汚れに注意: 屋台の食べ物や飲み物で汚さないように気をつけましょう。ハンカチや手ぬぐいを膝にかけるなど工夫を。
  • 着崩れ対策: 事前に着付けをしっかり練習しておくか、不安な場合はプロにお願いするのが安心です。簡単な着崩れの直し方を覚えておくと役立ちます。
  • TPOをわきまえる: 夏祭りといっても様々です。あまりにも格式の高い礼装(例えば、金銀糸が多用された絽の訪問着など)は、カジュアルな夏祭りでは浮いてしまう可能性があります。基本的には小紋や紬、麻など、カジュアルな素材や格の着物を選ぶのが無難です。
  • 周囲への配慮と自信: 浴衣姿の人が多い中で着物を着ていると、少し注目されるかもしれません。でも、マナーを守った素敵な着こなしであれば、それは周りにも喜ばれるはず。自信を持って、自分らしいおしゃれを楽しみましょう。

6. 夏の着物、どうやって手に入れる?購入とレンタルのススメ

「夏の着物、着てみたいけど持っていない…」という方も大丈夫。購入する以外にも、レンタルという便利な方法があります。

6.1. 購入する場合

  • 素材と用途を考えて: 長く着たいのか、特定のイベントで着たいのかなど、目的に合わせて素材や格を選びましょう。
  • お手入れ方法を確認: 自宅で洗える素材か、クリーニングが必要かなど、購入前に確認しておくと安心です。

6.2. レンタルする場合

  • メリット:
    • 購入するより手軽な価格で試せる。
    • 帯や小物一式がセットになっていることが多い。
    • 着用後のお手入れが不要。
    • 普段は着ないような色柄にも挑戦しやすい。
  • デメリット:
    • 何度も借りる場合は購入より割高になることも。
    • サイズが完全に合わない場合がある。
    • 人気のものは予約が取りにくいことがある。
  • 探し方のポイント: 「夏用着物 レンタル」「絽 レンタル」「紗 レンタル」などのキーワードで検索してみましょう。夏用の訪問着だけでなく、小紋や色無地などを扱っているお店もあります 。  

7. まとめ:新しい夏の装いで、特別な思い出を

浴衣も素敵ですが、今年は浴衣以外の着物で、いつもと違う夏祭りを体験してみませんか? 絽や紗の涼やかな透け感、麻のさらりとした肌触り、単衣の軽やかさ…。それぞれの着物には、夏ならではの魅力がたくさん詰まっています。

暑さ対策やコーディネートのポイントを押さえれば、夏の着物は決して難しいものではありません。むしろ、工夫次第で浴衣以上に快適で、個性的でおしゃれな装いを楽しむことができるのです。

この記事を参考に、あなたにぴったりの一着を見つけて、夏の着物スタイルに挑戦してみてください。きっと、新しい自分に出会える、素敵な夏祭りの思い出が作れるはずです。

ご参考になれば幸いです。最後までおよみいただきありがとうございます。