友人の結婚式、何を着る?お呼ばれ着物の種類・マナーから年代別選び方まで徹底解説!

友人の結婚式、何を着る?お呼ばれ着物の種類・マナーから年代別選び方

「大切な友人の結婚式、せっかくだから着物で参列したいけど、どんな種類を選べばいいの?マナーは?自分に似合う着物は?」そんなお悩みを抱えていませんか?

友人として結婚式にお呼ばれした際の着物選びは、種類や格、色柄、そして新郎新婦への配慮など、押さえておきたいポイントがたくさんあります。本記事では、友人ゲストにふさわしい着物の選び方から、年代別のおすすめ、小物合わせ、当日の持ち物、さらには着付けやヘアメイク、レンタル事情まで、あなたの疑問がすべて解決するよう全力で綴ります。

素敵な着物姿で、心からのお祝いの気持ちを伝えましょう。

1. まずは基本から!友人ゲストにふさわしい着物の種類と格

結婚式はフォーマルな場。洋装と同じように、着物にも「格」があり、立場に合わせた装いが求められます 。友人ゲストとして参列する場合、どのような種類の着物が適しているのでしょうか?  

1.1. フォーマルな場での着物の格とは?

着物の格は、高い順に「正礼装(せいれいそう)」「準礼装(じゅんれいそう)」「略礼装(りゃくれいそう)」に分けられます 。結婚式でゲストが着用する着物は、主に準礼装か略礼装にあたるものを選びます。  

  • 正礼装: 最も格の高い装い。新郎新婦の母親が着る黒留袖や、未婚女性の振袖(本振袖)などがこれにあたります 。  
  • 準礼装: 正礼装に次ぐ格の装い。色留袖(三つ紋・一つ紋)、訪問着、色無地(一つ紋・三つ紋)などが代表的です 。友人ゲストはこちらを選ぶことが多いです。  
  • 略礼装: 準礼装よりも少しくだけた装い。付け下げ、紋付の江戸小紋などが該当します 。カジュアルな結婚式や二次会などに適しています。  

1.2. 友人ゲストにおすすめの着物

友人として結婚式に参列する場合、以下の着物がおすすめです。

  • 訪問着(ほうもんぎ):
    • 特徴: 未婚・既婚を問わず着用できる、最も一般的な準礼装です 。肩から裾にかけて柄が繋がっている「絵羽模様(えばもよう)」が特徴で、華やかさと品格を兼ね備えています。結婚式のお呼ばれに最も適した着物と言えるでしょう。  
    • : 準礼装 。  
    • ポイント: 色柄が豊富なので、会場の雰囲気や自分の年齢に合わせて選べます。
  • 振袖(ふりそで):
    • 特徴: 未婚女性の第一礼装です 。長い袖が特徴で、非常に華やかな印象を与えます。成人式で着用した振袖を結婚式で着る方も多いです 。  
    • : 正礼装 。ただし、花嫁衣裳となる大振袖は避け、中振袖を選ぶのが一般的です 。  
    • ポイント: 20代の未婚の友人であれば、会場に華を添える素敵な選択肢です。30代前半まで着用可能とされていますが、落ち着いた色柄を選ぶなどの配慮をすると良いでしょう 。  
  • 付け下げ(つけさげ):
    • 特徴: 訪問着より柄付けが控えめで、あっさりとした印象の着物です 。訪問着に準じる格とされ、未婚・既婚を問わず着用できます 。  
    • : 準礼装に近いですが、柄行きによっては略礼装にもなります 。  
    • ポイント: 訪問着ほど格式張らず、少し控えめに装いたい場合に適しています。帯や小物で格を調整しやすいのも特徴です 。  
  • 色無地(いろむじ)一つ紋:
    • 特徴: 黒以外の無地の着物で、一つ紋を入れることで準礼装となります 。地味に感じるかもしれませんが、帯や小物合わせで華やかさを出すことができ、上品で奥ゆかしい印象を与えます。  
    • : 一つ紋付きで準礼装 。  
    • ポイント: 控えめながらもきちんと感があり、お茶席などにも着回せる便利な着物です。レストランウェディングなど、カジュアルなスタイルの結婚式にもおすすめです 。  
  • 江戸小紋(えどこもん)紋付:
    • 特徴: 遠目には無地に見えるほど細かい柄が特徴の小紋の一種です。通常、小紋は普段着扱いですが、格の高い柄(三役など)に一つ紋を入れたものは略礼装として扱われます 。  
    • : 紋付きで略礼装 。  
    • ポイント: 親しい友人のみのカジュアルなパーティーや二次会など、格式張らないお祝いの席に適しています 。友人代表のスピーチなど、改まった役割がある場合は避けた方が無難です 。  

1.3. 友人ゲストが避けるべき着物

  • 黒留袖(くろとめそで): 新郎新婦の母親や既婚の親族が着る最も格の高い着物です 。友人ゲストが着ることはありません。  
  • 色留袖(いろとめそで)の五つ紋: 黒留袖と同格の正礼装で、主に親族が着用します 。友人が着る場合は、親族と紛らわしくならないよう、格を下げた三つ紋や一つ紋を選ぶか、訪問着を選ぶのが一般的です 。  
  • 普段着の小紋: 江戸小紋の紋付以外は、おしゃれ着や街着としての位置づけなので、結婚式には不向きです 。  
  • 花嫁衣裳と見間違えるような派手なもの: 主役はあくまで花嫁です。花嫁よりも目立つような色柄や、花嫁の白無垢や色打掛と見間違うようなものは避けましょう 。  

2. 【年代別】友人ゲストにおすすめの着物と選び方のポイント

年齢によって似合う色柄や、周囲に与える印象も変わってきます。ここでは年代別に、友人ゲストにおすすめの着物と選び方のポイントをご紹介します。

2.1. 20代の友人ゲスト

若々しさを活かした華やかな装いが似合います。

  • 未婚の場合:
    • 振袖: 中振袖を選びましょう 。明るいピンクや黄色、水色など、若々しい地色におめでたい古典柄が品よく施されたものがおすすめです 。成人式で着用した振袖でも問題ありませんが、あまりにも派手な色使いの場合は花嫁より目立たないよう配慮が必要です 。  
    • 訪問着: 明るいピンクやオレンジなど、若々しさを感じさせる色合いが良いでしょう 。可愛らしい花柄や古典柄も素敵です。  
  • 既婚の場合:
    • 訪問着: 明るく華やかな色柄を選び、お祝いの気持ちを表現しましょう 。  

2.2. 30代の友人ゲスト

大人の女性としての品格と、お祝いの気持ちを表す華やかさのバランスが大切です。

  • 未婚の場合:
    • 振袖: 30代前半までなら着用可能とされています 。ただし、20代の頃とは異なり、落ち着いた地色(例えば、少し深みのあるピンクや水色、クリーム色など)や、上品な古典柄を選ぶと、年齢にふさわしい着こなしになります 。帯や小物も派手すぎないものを選びましょう 。  
    • 訪問着: 水色やクリーム色など、ほど良い大人の風情を感じさせる色合いがおすすめです 。柄も、派手すぎず品のあるものを選びましょう。  
    • 色無地(一つ紋): 落ち着いた中にも華やかさのある色を選び、帯や小物で格調高くまとめると素敵です。
  • 既婚の場合:
    • 訪問着: 上品で落ち着いた色柄を選びましょう。地色が暗すぎると老けて見える場合があるので、顔映りの良い明るめの色を選ぶのがポイントです 。  
    • 色無地(一つ紋): 知的で洗練された印象を与えます。

2.3. 40代以上の友人ゲスト

上品さと落ち着きを大切にしつつ、お祝いの席にふさわしい華やかさも忘れずに。

  • 訪問着:
    • 濃い地色ならシックな印象に、淡い地色なら上品な華やかさを演出できます 。例えば、薄い紫や緑、明るいグレーなどがおすすめです 。  
    • 柄は、大きすぎるものよりは、繊細で品格のある古典柄や、落ち着いた雰囲気の花柄などが良いでしょう。
  • 色無地(一つ紋):
    • 地紋のあるものを選ぶと、無地でも表情豊かになります 。帯や小物で季節感や個性を出すのも素敵です。  
    • 落ち着いたピンク系や、藤色、若草色など、品の良い色を選びましょう。

3. 失敗しない!結婚式お呼ばれ着物の色柄選びマナー

着物の色や柄は、お祝いの気持ちを表現する大切な要素ですが、守るべきマナーもあります。

3.1. 基本的な色選びのマナー

  • 花嫁の色「白」は避ける: ウェディングドレスの色である白は、花嫁の特別な色です。着物の場合、白地が多いものは花嫁の白無垢と重なる可能性があるため、避けるのがマナーです 。  
  • 親族と間違われる「黒」も避けるのが無難: 黒留袖は新郎新婦の母親や親族が着る着物です 。友人ゲストが黒地の着物を着ると、親族と間違われたり、格が高すぎると見られたりする可能性があるため、避けた方が無難です 。  
  • 花嫁のカラードレスや色打掛の色に注意: 可能であれば、事前に花嫁が着るお色直しの衣装の色を確認しておくと、色が被るのを避けられます 。特に赤やオレンジ、金色などは花嫁衣裳で人気の色なので、配慮が必要です 。  

3.2. お祝いの席にふさわしい色

  • パステルカラー: ピンク、黄緑、水色などの淡く明るい色は、お祝いの席にふさわしい華やかさを演出します 。  
  • 明るく華やかな色: 年代に合わせて、若々しいオレンジや、落ち着いた中にも華のあるクリーム色などもおすすめです 。  

3.3. 縁起の良い柄(吉祥文様)を選ぼう

結婚式のようなおめでたい席では、縁起の良い意味を持つ「吉祥文様(きっしょうもんよう)」が描かれた着物を選ぶと、お祝いの気持ちがより伝わります。

  • 松竹梅(しょうちくばい): 寒い冬にも緑を保つ松と竹、春に先駆けて花を咲かせる梅は、古くからおめでたいものの象徴とされています 。  
  • 宝尽くし(たからづくし): 打出の小槌や巻物、宝珠など、様々な宝物を集めた文様で、福徳を招くとされています 。  
  • 鶴亀(つるかめ): 「鶴は千年、亀は万年」といわれるように、長寿の象徴であり、夫婦円満の意味も込められています 。  
  • 檜扇(ひおうぎ): 末広がりの形から、開運や繁盛を意味します。平安時代の貴族が用いたもので、雅やかな印象です 。  
  • 貝桶(かいおけ): 平安時代の貴族の遊び「貝合わせ」で使われたもので、夫婦和合の象徴とされています 。  
  • 鴛鴦(おしどり): いつも仲睦まじい夫婦の鳥として、夫婦円満の象徴です 。  

3.4. 避けた方が良いとされる柄とその考え方

一般的に、桜(散る)、椿(花が丸ごと落ちる)、下り藤(下がる)など、散る・落ちる・下がるを連想させる柄は縁起が悪いとされることがあります 。しかし、これらの柄が他の吉祥文様と一緒に描かれていたり、デザインとして美しく表現されていたりする場合は、あまり神経質になる必要はないという考え方もあります 。迷った場合は、お店の人に相談してみましょう。  

3.5. 季節感を取り入れるのも素敵

着物の柄や色で季節感を表現するのも、おしゃれな着こなしのポイントです。

  • : 桜、梅、藤、牡丹など春の花々をモチーフにした柄や、ピンクや白、萌黄色などの明るい色がおすすめです 。  
  • 夏 (6月・9月の単衣の時期): 紫陽花、朝顔、撫子、鉄線などの夏の花や、流水模様など涼しげな柄、色はブルーやパープル、グリーン系が良いでしょう 。結婚式では基本的に袷(あわせ)の着物を着用しますが、近年は気候に合わせて単衣(ひとえ)を選ぶこともあります。  
  • : 菊、桔梗、紅葉、萩など秋の草花や、ぶどう、稲穂といった実りの柄、色は赤、茶色、オレンジ、深緑などが季節に合います 。  
  • : 椿、松、梅、水仙、蘭など冬に咲く花や、雪輪模様、色は白、黒(地色は避ける)、紺、深紅などが用いられます 。  

季節を問わずに使える柄としては、吉祥文様や有職文様、幾何学文様などがあります 。  

4. 着物姿を美しく見せる小物選びとコーディネート

着物姿を完成させるためには、小物選びも重要です。全体の調和を考え、格を合わせるようにしましょう。

  • 帯(おび):
    • 訪問着や振袖、色無地など格のある着物には、**袋帯(ふくろおび)**を合わせるのが一般的です 。金糸や銀糸が使われたものや、刺繍が施された格調高いものを選びましょう 。  
  • 帯揚げ(おびあげ)・帯締め(おびじめ):
    • 帯の上辺を飾る布が帯揚げ、帯の中央で結ぶ紐が帯締めです。着物や帯の色と調和させ、上品なものを選びます 。  
    • 結婚式などのフォーマルな場では、綸子(りんず)や縮緬(ちりめん)、総絞り(そうしぼり)などの素材の帯揚げが適しています 。帯締めは、パールやビジューが付きすぎていないシンプルなものが良いでしょう 。  
  • 半衿(はんえり):
    • 長襦袢の衿に縫い付けて使うもので、顔周りを明るく見せる効果があります。結婚式では、白、もしくは白地に上品な刺繍が施されたものが基本です 。  
  • 重ね衿(かさねえり)/伊達衿(だてえり):
    • 着物の衿に重ねて、何枚も着物を重ねているように見せる装飾品です。レースやパールなどが付いていないシンプルなものを選びましょう 。  
  • 草履(ぞうり)・バッグ:
    • 礼装用の草履とバッグは、金色や銀色をベースにしたものや、淡い色のエナメル素材などが一般的です 。  
    • 草履とバッグのデザインが統一されたセットを選ぶと、コーディネートがまとまりやすいです 。  
    • 草履は、台の高さが5cm前後のものがフォーマルとされ、着物の裾を引きずりにくくおすすめです 。  
    • バッグは、小ぶりなものを選ぶとスマートな印象になります 。  
  • 足袋(たび):
    • 白のシンプルなものを選びます 。  
  • アクセサリー:
    • 着物はそれ自体が華やかなので、基本的にネックレスやイヤリング、指輪などのアクセサリーは着けません 。結婚指輪程度であれば問題ありません。  

5. 結婚式当日の持ち物リストと準備のポイント

着物で参列する場合、洋装の時とは少し持ち物が異なります。事前にしっかり準備しておきましょう。

5.1. 必須アイテム

  • ご祝儀: 新札を用意し、袱紗(ふくさ)に包んで持参します 。着物姿なら、袱紗もきちんとしたものを選びたいですね 。  
  • 招待状: 会場の場所や開始時間などを再確認するために持っておくと安心です 。  
  • ミニ財布: 和装バッグは小さいので、普段使いの長財布ではなく、コンパクトな財布に必要な現金やカードを移し替えておきましょう 。二次会費用は別の封筒に入れておくとスマートです 。  
  • スマートフォン: 写真撮影や連絡用に必須です。ただし、スマホカバーが黒やアニマル柄、ドクロ柄など、お祝いの場にふさわしくないものは外しておくか、シンプルなものに替えましょう 。  
  • ハンカチ: 礼装用の白や薄色のハンカチを用意します。タオルハンカチは避けましょう 。複数枚あると安心です 。  

5.2. あると便利なもの

  • 大きめのハンカチまたは無地のバンダナ: 食事の際に膝に広げたり、衿元に挟んだりして、着物を汚れから守るのに役立ちます。黒や濃色は避けましょう 。  
  • クリップ(着物用または目玉クリップなど): 食事の際に袖を留めたり、ハンカチを衿元に固定したりするのに便利です 。  
  • 予備の足袋または足袋カバー: 会場までの移動などで足袋が汚れてしまうことがあるので、予備があると安心です。特に白い足袋は汚れが目立ちやすいです 。  
  • サブバッグ: 和装バッグに入りきらない荷物(カメラ、羽織もの、引き出物など)を入れるために、A4サイズ程度のシンプルなサブバッグがあると便利です 。  
  • モバイルバッテリー: 写真や動画をたくさん撮るとスマートフォンの充電が心配です 。  
  • 化粧直し道具: コンパクト、口紅など、最低限の化粧直し道具は持っておきましょう 。  
  • ティッシュペーパー: 水に溶けないタイプを選びましょう 。  

5.3. 雨天時の対策

  • 雨コート: 着物用のレインコートです。
  • 雨草履または草履カバー: 草履が濡れるのを防ぎます。
  • 大きめの折りたたみ傘: 着物や帯が濡れないように、大きめのものがおすすめです。
  • タオル: 濡れた場合の備えとして。
  • 予備の足袋を多めに: 雨の日は特に足袋が汚れやすいです 。  

5.4. 着付けに必要なもの(自分で着る場合や美容院に持ち込む場合)

美容院で着付けをしてもらう場合でも、自分で用意して持ち込むものがいくつかあります。事前に確認しておきましょう。

  • 着物
  • 長襦袢(半衿が付いているか確認)  
  • 袋帯  
  • 帯揚げ  
  • 帯締め  
  • 肌襦袢(はだじゅばん)、裾除け(すそよけ)またはワンピースタイプの和装下着  
  • 衿芯(えりしん)  
  • 腰紐(こしひも)3~6本  
  • 伊達締め(だてじめ)2本  
  • 帯板(おびいた)  
  • 帯枕(おびまくら)  
  • コーリンベルト(あれば便利)  
  • 補正用タオル 3~5枚(体型によって枚数は調整)  
  • 足袋  
  • 草履  

※上記は一般的な例です。着物の種類や着付け方によって必要なものが異なる場合があるので、事前に美容院や着付けをお願いする人に確認しましょう。

6. 着付けとヘアメイクはどうする?自分で?美容院?

着物で参列する場合、着付けとヘアメイクをどうするかは大きなポイントです。

6.1. 美容院に依頼する場合

  • 予約: 結婚式シーズンは混み合うので、早めの予約が肝心です。結婚式に参列すること、着物の種類(訪問着、振袖など)、希望のヘアスタイルなどを伝えましょう。
  • ヘアメイク: 着付けとヘアセットを同じ美容院でお願いするのが一般的です。メイクも一緒にお願いできるか確認しましょう。もし自分でメイクをしていく場合は、どの程度(すっぴん、ベースメイクのみなど)で行けば良いか事前に聞いておくとスムーズです 。  
  • 料金相場: 着付けとヘアセットで10,000円~20,000円程度が一般的ですが、早朝料金などがかかる場合もあります。
  • 持ち物: 前述の「着付けに必要なもの」リストを参考に、忘れ物がないようにしましょう。

6.2. 自分で着付ける場合

  • メリット: 着付け代がかからない、自分の好きなタイミングで準備できる、着付けを覚えれば今後も役立つ 。  
  • デメリット: 慣れていないと時間がかかる、きれいに着るのが難しい、着崩れしやすい可能性がある 。  
  • 練習が不可欠: 結婚式当日にぶっつけ本番は避け、事前に何度も練習しておくことが大切です 。動画サイトや教本を参考にしたり、単発の着付けレッスンに参加したりするのも良いでしょう。  
  • ヘアメイクの順番: 一般的には、メイクを済ませてからヘアセット、そして着付けという順番が良いとされています 。着物を着てからだとメイクがしにくかったり、汚してしまったりする可能性があるためです。  

7. 着物レンタルのメリット・デメリットと賢い活用法

「着物を持っていない」「たまにしか着ないから購入するのは…」という方には、レンタルが便利です。

7.1. 着物レンタルのメリット

  • 購入するより安価: 特に高価な振袖や訪問着も、レンタルなら手頃な価格で利用できます 。  
  • 小物一式が揃うことが多い: 着物だけでなく、帯や草履、バッグ、長襦袢など、着付けに必要な小物がセットになっている場合がほとんどです 。  
  • 急な場合でも対応可能: 「急に着物で来てほしいと言われた!」という時でも、レンタルならすぐに対応できます 。  
  • 様々な柄や色を選べる: 普段は挑戦しにくい色柄や、最新のデザインなども気軽に試せます 。  
  • アフターケアが不要: 着用後のクリーニングや保管の手間がかかりません。そのまま返却すればOKです 。  

7.2. 着物レンタルのデメリット

  • 何度も着るなら割高になることも: 着用頻度が高い場合は、購入した方が結果的に安くなることもあります 。  
  • 自分のものにはならない: 当然ですが、気に入っても返却しなければなりません 。  
  • サイズがぴったり合わない可能性: レンタル品は既製品なので、体型によってはサイズが完全に合わないこともあります 。  
  • 多少の使用感がある場合も: 多くの人が利用するため、多少の汚れや傷みがあることもあります 。  
  • 人気のものは予約が埋まっていることも: 特に結婚式シーズンは、希望の着物がすでに予約済みということもあります 。  

7.3. レンタルがおすすめなケース

  • 着物を着る機会が少ない方
  • 成人式以来振袖を着ていないが、結婚前に最後に着たい未婚の方  
  • 手持ちの着物が結婚式の雰囲気に合わないと感じる方  
  • 様々な種類の着物を楽しみたい方

7.4. レンタルする際の注意点

  • 早めの予約: 特に人気の柄や良い時間帯の着付け予約は早く埋まってしまうので、早めに動きましょう 。  
  • セット内容の確認: 何がレンタルに含まれていて、何が自分で用意する必要があるのかをしっかり確認しましょう。
  • 試着の可否: 可能であれば試着をして、サイズ感や顔映りを確認できると安心です。
  • キャンセルポリシーの確認: 万が一の場合のキャンセル料や条件を確認しておきましょう。

8. 結婚式当日の着物での立ち居振る舞いマナー

せっかく素敵な着物を着ても、立ち居振る舞いが伴わないと残念な印象に。基本的なマナーを押さえて、美しい着物姿を演出ししょう。

  • 歩き方: 歩幅は小さく、内股気味に歩くと裾が乱れにくいです。背筋を伸ばし、やや前のめりにならないように意識しましょう。
  • 座り方: 浅めに腰掛け、帯が潰れないように注意します。袖は膝の上に重ねて置くと上品です。
  • 階段の上り下り: 少しだけ上前(うわまえ:着物の前身頃の重なりの上側)の裾を持ち上げると、裾を踏んだり汚したりするのを防げます。
  • お手洗い: 袖を帯と着物の間に挟んだり、クリップで留めたりしてから、着物の裾を一枚ずつ丁寧に持ち上げて汚さないように注意します 。事前に練習しておくと安心です。  
  • 食事の際: 袖が汚れないように、袂(たもと)を膝の上に置いたり、クリップで軽く留めたりします。ナプキンは二つ折りにして、折り目を手前にして膝の上に置きます。
  • 写真撮影時: 少し内股で立つと、着物姿が美しく見えます。袖の柄が見えるように意識するのもポイントです。

9. まとめ:素敵な着物姿で心からのお祝いを

友人として結婚式に参列する際の着物選びは、考えることが多くて大変だと感じるかもしれません。しかし、マナーを守り、自分に似合う一着を選ぶことができれば、お祝いの気持ちがより一層伝わり、会場にも華を添えることができます。

この記事でご紹介したポイントを参考に、ぜひ自信を持って着物を選び、大切な友人の晴れの日を心からお祝いしてください。着物で過ごす特別な一日が、あなたにとっても素晴らしい思い出となりますように。