『必需品』としてご案内したいお品でございます。
三重仮紐とは？？
一般的なな二重太鼓の帯結び時は必要ありません。袋帯を変化結びと呼ばれる特殊な結び方をする際に使用します。3(4)本の紐状のゴムが重なっていて、ゴムの両端に紐がついた形状です。ゴムの伸縮で帯を固定して、さまざまな帯結びを可能にします。
三重仮紐って必需品？？
『必需品であるかどうか？』といったお考えには様々に見解が分かれるところかと考えます。これがないからお着付けできない、これがないから変化結びが絶対に出来ないという物ではございませんし、簡単な変化結びであれば、『腰ひも』等を使って変化結び可能でございます。ただ、お考えが様々ある背景としまして、お着付けされる方々が技術を習得された先で、三重仮紐ありきの変化結びを学ばれてきた方、三重仮紐を使用しない変化結びを学ばれてきた方、或いは、このどちらも学ばれてきた方と、それぞれに学ばれてきた過程が様々だからかと考えます。
三重仮紐が普及している理由は？？
- お着付けする側にとっては、手早く複雑な帯結び可能＋完成時に外さなくてよい＝心強い、大変重宝する便利グッズでございます。
- お振袖購入時にも販売元から必要小物類として勧められたり、レンタルフルセット内容であれば、必ず添えられている場合が多いです。
- 三重仮紐はお着付けされる側にも帯にもやさしい。三重仮紐がなく、普通の腰ひも類で変化結びを作る際、伸縮性はないので、もしかしたら着ている方の負担になる可能性もあります。伸縮性のあるゴム製の三重仮紐なら、お着付けされる側の負担も少ないと思います。
- 帯結びの多様化：三重仮紐使用を前提としている変化結びが圧倒的に多いです。
【当方の力不足ではございますが・・・・・な話】
お仕度最中に、本当に事前のお申し出もなく、急な思い付きでお太鼓結びの変化結びをご依頼くださった際、勿論『三重仮紐』はなく、加えて余分な腰ひも類もなかった場合、内心ドキドキしながら良く似た結びにアレンジしてなんとか凌いだという事もあります。三重仮紐を手作りされる方もありますので、お手製の物が『二重仮紐』であって、これもまたドキドキしながら帯結びさせていただいた事もございます。・・・・もっと精進いたします。
三重仮紐は『必需品』としてご案内したいお品でございます。
三重仮紐を全く使わない帯結びしか知らなかった頃、三重仮紐を初めて使って帯結びlessonをしたとき、帯結びの楽しさが一気に広がりました。そこから巡って、三重仮紐を使って成人式の帯結びをさせていただいた際、お待ちになっていたお母さまから「わぁっ」というお声とともに、お嬢様とご一緒に笑顔で喜ばれているご様子を窺うと、本当に心から嬉しい限りです。
思い出深い成人式となりますように。
ご参考になれば幸いです。
最後までおよみいただきありがとうございます。
